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医療現場で気をつけたいLGBT

女性と男性

LGBTを抱える患者さんへの対応は慎重に

いわゆるLGBTを抱えている方が、患者さんとして病院を訪れた場合。
病気の種類によっても異なりますが、女性には不向きの薬、男性には不向きの薬など、いくつか種類がありますので、よく相談をして、治療方針を考えていく必要が有ります。

例えば、薬の副作用として腕の毛や足の毛など、毛全体が濃くなってしまう薬の場合。
体は女性、心が男性のトランスジェンダーの場合であれば、むしろ大歓迎と考えるような方も居ます。
また、精子の機能が低下し、子供を作りにくくなるという薬の場合。
ゲイの方で、将来的に子供は欲しくないと考えている方であれば、そのまま服用をしたいと考える方も居るでしょう。

このように、体と心の関係は非常に重要な部分となりますので、患者さんと医師の意見のずれが有る場合は、LGBTの可能性を考える必要があります。

患者さんがカミングアウトしたときの医師の心構え

患者さんがLGBTとカミングアウトをした場合。
スムーズに治療の方針が進められていく傾向がありますが、その際に医師がキチンとそのことを受け止めないと、患者に不快感を与えてしまう場合も有りますので注意が必要です。
突然のカミングアウトに確かに驚いてしまうかもしれませんが、あまりにも驚きすぎると、失礼になりますので、あくまで冷静に話を進めるようにしましょう。

カミングアウトされるかもしれないというある程度の心構えがあれば、多少は驚きを落ち着かせることが出来ます。
あまりにも患者さんと意見が食い違うことが多いという場合は特に、出来るだけカミングアウトされる前に、可能性を考えて置くことが大切です。

差別発言、ドクハラをしないように要注意

LGBTを受け入れろ、とまでは言いませんが、差別的発言や、いわゆるドクターハラスメント的発言をしてしまわないように、十分配慮をして言葉を選ぶようにしましょう。
少しでも尊厳を傷つけるような発言や、冗談めかした発言は、医師としてと言う以前に、人としてダメですので、注意をすることが大切です。

差別発言やドクハラが続くと、下手をすると訴えられるような事態に陥る可能性があります。
本人にそのようなつもりが無くても、深く尊厳を傷つけられたと感じるLGBTの方も居ますので、とにかく必要最低限、そういった話をしないようにすることが大切です。
医師として重要なのは、患者さんと治療方針を決めること、患者さんの希望に合わせた治療方法を提案していくことですので、丁寧な説明をして、患者さんの望む選択を尊重していきましょう。